シンポジウム・セミナーのご案内

令和4年「サーツ寺子屋」 オンライン講座

 本年も皆様のご期待にこたえる企画を予定しています。講座については詳細が決まり次第、ホームページに随時掲載します。
 皆様のご参加を歓迎します。

第8回オンライン講座
 11月 5日(土)
 13:30~ 15:00

  録画視聴申込み

テーマ: 「関東地震から100年の文明の進化は、次の大地震を乗り越えられるか」
 日時:令和 4年11月 5日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:和田 章  東京工業大学名誉教授 元:建築学会会長(サーツ代表理事)   
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【趣旨】
1. 豊かさと効率の追求と社会のもろさの拡大
 100年の間に、便利な生活、豊かな社会、国際都市を目指して進んできた東京などの大都市には、例えば次のような大きな変化があった。
 ・東京湾の埋め立ての拡大・人口と機能の集中・電気、ガス・上下水道などのライフライン・日常の便利さ・自立より公共に頼る市民・ITの進化、ネットワーク、携帯電話・サプライチェーンの便利さ・高速道路、地下鉄、新幹線・高層ビル、高層住宅・自動車の台数・湾岸地域の石油プラント  便利で豊かになったが、脆さが拡大したようにも見える 。
2. 対処能力の拡大
 一方で、この100年の間に耐震工学、情報技術、医療などの科学技術の進展がある。
3.両者とも文明の進化
 人間は欲深く、楽観的であり、すべての「対処能力」に余裕を持たせて、「脆さの拡大」を超えようとすることは行われ難く、次の大震災は避けられないように感じる。多くの技術は持ちつ持たれつで成り立っており、一部の脱落は全体の壊滅に及びやすい。 換言すると、科学技術の進展による「対処能力」の拡大が、「無理な開発と脆さの拡大」を促してきた100年とも言える。
4.我々のなすべきことは?
 寺田寅彦が「天災と国防」で書かれた「文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその劇烈の度を増す」が気にかかる。  https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2509_9319.html
 これらを念頭に、我々建築に関わる人間として、災害に打ち勝ち大震災を未然に防ぐために、今何をなすべきかを皆さんと一緒に考えたい。

第7回オンライン講座
 7月23日(土)
 13:30~ 15:00

 録画視聴申込み

テーマ: 「省エネからLCCM(Life Cycle Carbon Minus)へ」
 日時:令和 4年 7月23日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:清家 剛  東京大学大学院教授(サーツ会員)   
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【趣旨】
 建築に求められる環境配慮の目標として、これまでの「省エネルギー」からよ り高いレベルの「脱炭素」や「カーボンニュートラル」といった言葉が掲げられ るようになってきている。しかし建築で実現できることには限界があり、これま で培われた技術で適切に取り組むしか方法がない。
 そこであらためて、省エネル ギーや太陽光発電などの創エネルギーの技術について、実例等を紹介しながら振 り返り、さらに省エネルギーの上を目指したLCCM(Life Cycle Carbon Minus) の考え方や技術を紹介することで、建築におけるLCA(ライフサイクルアセスメ ント)の考え方や、建設時の脱炭素の取り組みの可能性について解説し、今後の 建築の行方について皆様と考えたい。

第6回オンライン講座
 3月26日(土)
 13:30~ 15:00

 録画視聴申込み

テーマ: 「木造住宅の耐震性と補強」
     -耐震化率100%に向けて-

 日時:令和 4年 3月26日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:呉 東航 (株)呉建築事務所 代表取締役(サーツ会員)   

    小鹿紀英 元小堀鐸二研究所 副所長(サーツ理事)
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【趣旨】
 国土交通省の研究会が2020年5月に公表した住宅種別ごとの耐震化率によると、マンションなど共同住宅の耐震化率が94%であるのに対し、木造一戸建住宅の耐震化率は約81%となっている。これはまさに憂慮すべき事態で、圧倒的に数の上で多数派を占める木造住宅の耐震補強は、国土の安全を守るための最重要課題であると言える。
 この現状を踏まえ、ここでは「木造住宅の耐震化率100%を目指して」と題して、耐震診断から耐震補強工事に至る流れの中で、世の中にあまたある補強工法の中からいかに住民の方々のご要望に即した補強工法を選定して、納得のいく耐震化工事に結びつけるかについて解説する。この時、今回の主旨に賛同いただいた各社に独自工法による補強計画を立ててもらい、それを例題として用いている。これに先立ち前半では耐震性判定の基本となる木造住宅の耐震診断法について解説する。
 最後にサーツが専門家集団として果たすべき役割について述べる。