「いろいろ何か変?です」・・・住友林業ホームテック株式会社 野村辰男

このところ暗い話題が多く、色々と何か変です。自然環境だけでなく、人間関係なども破壊破綻が進んでいるような気がしてなりません。年末を控え尚更心配です。
例えば、家庭では、母親が若い高校生との関係を続けたいがために子供を殺してしまう結果を招いたり、そうかと思えば、子供が交際相手と一緒に暮らすために自分の親を殺したりなどと何かが狂っています。
学校や警察などでも真面目な人が多い中に破廉恥な不祥事を起こしてしまう人がいて、全てがそうでないかと疑いの目で見られかねないといったことが続いています。
一方、企業では、当座見え掛かりの利益計上を優先する結果無くてはならない後継への技術伝承などに必要な橋渡し役になるべき人の退職や働く意識のずれなどの結果、日本を代表するような大手一流企業の充分管理されていると思われている工場施設で火災事故の連続とこれも何か変ですし、巨額を借りた場合に返さなくとも良くて、中途半端に借りた人などが一番割りを食うなんていうのも訳が解らずおかしいと思わざるを得ません。
又、国レベルでは、自民党をぶっ壊すと登場し、「○○改革」と言いながら「指示している。任せている。」と丸投げばかりで何の成果も示し得ずに、「公約を守らないことが大したことではない。」と開き直りを言った人が与党の総裁に再選されるのです。その挙句、衆議院を解散、自分の公約を党の公約にと言って平然としながら、聞かれても自分に「危険地域など分るわけが無い。」と言いながら迷彩服の自衛隊を危険が予想されるイラクに派遣しようとする神経が解りません。例の総裁人事など早い時期に当然然るべき対処をしておかねばならない問題と思われるのにタイミングを失し、担当大臣が替った途端に強引に解任を言い出し、本人も地位に恋々としないというのですんなり行くかと思えば弁護士を頼んで物議を醸す等滑稽です。挙句に経済界代表として送られた現職の参議院議員を例の一本釣りで担ぎ出す始末でこの先が本当に思いやられます。
そして、今また年金問題がクローズアップされていますが、例えば、百五十兆円といわれる積立金が本当にあるのかな?などとこれから身近な問題だけに非常に心配です。
失敗や不祥事の原因や理由は色々あると思いますが、今特に求められるのはその結果を反省し次に生かす考え方や努力ではないかと思うのですが・・・。
このままでは日本が沈没し兼ねないと若者を筆頭に皆が思っても仕方無いかも知れません。その結果が不幸な不祥事などの原因の一つだとすれば、どうしたらいいのかと悩まずにはいられません。昔から「子供は親の背中を見て育つ。」と言われていますが、この歳になるとようやくそれが分った気がします。
 家庭では、祖父母や親が子供に対して甘やかしでない本当の意味の愛情を持って接することを再確認し実行すべきです。企業や団体においては、特に、我々のようにモノづくりに携わる場合には年長者や役職者が愚直に「最初から正しくつくる。」ことを教えリードすることが必要だと思います。又、例えば、欠けた茶碗での接待や待ち合わせ時間に遅れた相手に対して厳しく対するかやさしく思いやれるかといった人間的な懐の深さが大切だと改めて感じます。
 そうした時のキーワードが最近よくマスコミなどで話題に取り上げられる
  存在証明(アイデンティティ)
  法令遵守(コンプライアンス)
  説明責任(アカウンタビリティ)
などではないでしょうか。これらの言葉に表されるようなことを意識せずに自然に果たせるかどうかではないかと思うこの頃です。