「世界文化及び自然遺産の「黄山」と杭州に遊ぶ」・・・安部重孝 

 6月16日会議終了後、淅江省の商都杭州から安徽省の「黄山」へ向かった。会議が終わった安心と疲れで、バスに乗るとすぐに睡魔につかまった。すっきり目覚めると田園風景である。写真―1はバス休憩で、今回の交流会の会長を務められた青山先生と一緒に幹事として苦労を共にした北村先生との会議が終ってホッとし楽しみを期待する顔です。竹林、茶畑の田舎道に入り、古い民家の側を通ると、司馬遼太郎が探した白壁に黒い瓦屋根に「うだつ」が多く見られました。しかし、入り口にわずかに中国らしい漢字を書いた赤い紙で縁取られたコンクリートのフラット屋根の新しい建物に急速に建てかえられ、日本と同様に古き赴きは消えていく様でした。日が暮れる頃、黄山山麓のホテルに到着した。  翌18日の朝、登山荷物以外はホテルに置き、8時にバスで出発し、山麓の温泉区を抜けいよいよ黄山風景区に入り、雲谷寺ロープウエイ駅に到着した。黄山風景区は72の奇峰からなり、標高1800m以上の峰が3つある奇松・怪石・雲海で有名な風景区で世界文化及び自然遺産に登録されています。  ロープウエイは山麓の伝谷駅から770mの標高差の標高1667mの白鵝峠駅に8分で到着です。ついた途端の寒さは強烈で10℃の差はあるとか、この後、伊達の薄着か準備不足で風邪をひくことになりました。早速、今夜の宿、獅林大酒店―名前が良いでしょう―に向かいました。図―1は黄山風景区の地図です。青島ビールありの食後、山歩きに出かけました。写真―2はいわゆる怪石・奇松です。この後、雨・風が強くなりましたが、写真―3のように岩よりカンチレバーの階段(少し肝を冷やします)を設けるなどよく手入れされた山道を散策しました。登山客は大勢でしたが我々以外に日本人は見当たらず、中国各地から中国人の観光客が来ている様でした。黄山は李白や郭抹若も訪れその感動を詩に残し、また朱鎔基の雪中の写真がホテルにあり、そして、日中交流会の名誉会長の胡さんは86歳ですが4度黄山に行ったとのことで中国の人にとっては憧れの山のようです。翌日は朝日を見ようと4時に起きホテルの防寒具をきこみ出かけましたが、雲が厚く残念でした。帰りにロープウエイ山頂駅で撮った写真―4は雲海で埋まっています。  黄山を下り山麓のホテルに戻り、屯渓の宋や明代の古い家並みが残されている老街に見学・土産買いに出かけました。この後一路、杭州へとバスを走らせましたが、黄山・杭州間は高速道路が工事中で、今年の10月には開通とのことでした。日本でも旅行社が観光客にPRすることでしょう。  杭州では、改めて西湖を散策し、そのあと、友誼商店で中国十大銘茶の龍井茶の口上を聞き、味わい、霊泉寺の精進料理の技術の素晴らしさを賞味し最後の夜となりました。翌朝、今年3月から出来た杭州・成田便で帰国の途につきました。帰りましても、幹事の務めはまだ続いています。
図-1

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写真−2

写真−3写真−4