「似顔絵露天商 原宿マチス」・・・・今津賀昭

○地域の絵画サークルでヌードを描くことを5年くらいやっていましたが、思いついて自宅近くの所沢航空記念公園の航空記念館の前で似顔絵稼業を始めたのが7年ほど前でした。
子連れで公園に遊びにきた親御さんに頼まれてずいぶんお子さんを描きました。
500人くらいまでは無料でやっていましたが、阪神淡路大震災が発生し、航空記念館にも寄付箱が設置されました。その寄付をする旨を表示し、千円をいただくことにしたところ、お客さまがどんどん付きました。同好の青年が加わり2人で10万円程度寄付できました。
○5年前に原宿表参道で若い似顔絵描きが集まっているのが話題になりました。お子様ばかりを描くのに飽きていたので原宿に進出しました。以来やみつきとなり、土日祭日の晴天日は表参道の歩道上で交番のおまわりさんに叱られながらちゃんとお金をいただいて営業しています。表参道は「地回り」はきません。安藤昇さんという名親分の支配したエリアで、安藤さんの跡を継ぐ勇気のある者がいないというのが露天仲間の見方です。
○不況は底辺に厳しいといわれますが、まさにその感があり、最近はどんどん値下げしています。「サービスタイム100円」の看板ですとお客が来るのですが、希望価格の千円に戻すと誰も近寄りません。じっと座っているより100円でもお客さんがつくほうがよいので、100円でやることが多い昨今です。100円では原価(交通費、材料代)をまかなうのがやっとですが、このあやしげな稼業の魅力にとりつかれて止められません。一万人を描くのが目標で、今7000人台です。
サーツ会員の皆様も是非お立ちより下さい。